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2013年11月14日 (木)

医薬品メーカーの力を・・・

Coffee_cap またまた更新までに間が空いてしまったが、今回は、体制に逆らうような内容をまとめてみた。それぞれの立場、環境、境遇によって考え方が異なる問題で有り、あくまでも私個人の意見として受け入れていただきたい。

本日診療中、初診の患者様が、訴えを話されるよりも先に、一枚のカードを出して私の目の前に置いた。健保組合から発行されている、「私はジェネリック医薬品を希望します」と言った内容のカードである。

少しでも医療費の負担を軽減することは、一般の開業医であれば誰もが考えるところであり、こう言ったカードを提出されるまでも無く、問題ない範囲でジェネリック医薬品などを使用して負担を減らすようにしている。しかし中にはジェネリック品に譲れない薬もあり、あえて先発品を使用し続ける場合もある。

ジェネリック品は先発品と同じではない、と言った事実を認識されている方は多くない。薬効となる成分は同じでも、その他の組成や外層部などが全く異なる場合が多い。先発品の薬は多くの時間をかけて開発し、治験を行い安全性を確認して発売する。更には市販後調査で副作用などの安全性を確認している。また、効果のみならず、有用性などの多くの検討がなされ、学会に報告されている。薬効となる成分のみが同一だからと言って、ジェネリック品特有の副作用を生じる可能性もあれば、ジェネリック品だから生じる効果の不十分さもある。そして何よりも、ジェネリック品にはそう言った効果や副作用の調査報告は行なわれていないのが現状である。と言うよりも、そう言った情報を、処方する側の医師や薬剤師に提供されていないのである。

極端な例えで言うなら、由緒ある農家が育て、国産の小麦粉を使用して揚げた茄子の天麩羅が先発品だとすれば、同じで茄子でも普通の畑で取れたものに、遺伝子組み換かもしれない小麦粉、更には適当な油で揚げた茄子の天麩羅がジェネリック品である。Kusuri_2

と書くと、反論異論もあるであろうし、また誤解を生じるかも知れないので、本当に言いたいのはそこでは無いと言うことをここで強調する。私がここで書きたいこと、言いたいことは、ジェネリック品の悪口では無く、日本の新薬を開発しているメーカー、そこに勤務する研究者たちの事を考えていただきたいのである。

日本は、これまでに数多くの新薬を研究開発して世に放ってきた。各製薬メーカーで研究する薬理学者の努力は凄いものである。一つの着眼点から新薬となる可能性を何十年も研究する。それでもほとんどは新薬として発売となることはないのである。それでも研究者達は必死で研究を続けている。しかし、政治のつけでしわ寄せ的に誰もが必要と考えるに至った医療費削減。安価な物を使用するようにしないと結果、自己負担が増える。このため、誰もが安いジェネリック薬品を使い、そんなジェネリックメーカーが国内のみならず海外からも進出してきて、今や日本の新薬医薬品メーカーは大ピンチである。そんな中、予算を研究費に回すことが出来なくなった新薬メーカーは、どうやって新たな薬を研究、開発すれば良いのか?事実上本当に難しくなってきている。独創的で先進的な日本ブランドの新薬が登場することは近年無くなってきた。それだけではない。製薬メーカーで研究開発を行なっていくだけの収益を十分上げているのは、ほとんどが欧米の企業である。日本の製薬ブランドはどうなってしまうのだろう?

MADE IN JAPANの薬品。私は信頼に値するものであると思うし、研究を続ける研究者達は日本の誇りだと思っている。いつまでも医薬品の世界で、日本が先端にいて欲しいと思うのは、私だけだろうか?

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コメント

国産の名品ム■ス◆を分3で愛用してます。
先月からジェネリックに変更(させられま)したら、負担が170円/月安くなりました。

もう10数年前ですが、いくつかの「薬の町」で町工場みたいで「大丈夫かな?」と感じる製薬会社を何軒も見かけました。
現在、ジェネリックでよく聞く会社も数社ありました・・・

私も日本の製薬ブランドに期待します。

投稿: 匿名希望 | 2013年11月14日 (木) 22時37分

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