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2018年12月18日 (火)

『悪化』とか『持続』に敏感

Coffee_cap インフルエンザのワクチンの入荷がなかなか入ってこない。当初から全般的に遅れているものの、数量は十分あると聞いていたが、ここに来て年内の入荷は難しいかも?とのこと。例年、規定量で終了した医院さんで受けられなかった人の駆け込み寺的に注射していてあげたからか、いつまでも問い合わせが多く、しかも年内接種を、お約束できない状況。勝手な推測だが、製造メーカーが小出しにして在庫残らないように調整しているとしか思えない。

さて、今回記事にするのは、そんなインフルエンザとも多少関係あるかもしれないが、いわゆる『風邪』の治療についてである。と言っても医学的なことではなく、私的な思いである。

風邪は、一般的には急性上気道炎、つまり鼻腔から咽頭、喉頭にウイルスが感染し生じた炎症を指す。インフルエンザウイルスであればインフルエンザ、コクサッキーなどだとヘルパンギーナなど特殊な例もあるが、基本はそうである。

インフルエンザに対しては、抗インフルエンザ薬があるが、その他のウイルスでは、基本ウイルスを排除するための薬はなく、結局のところ自分の免疫力でウイルスを排除するのである。参考までに付け加えると抗生剤は細菌に効かせるものであり、単に風邪で使用しても効果はない。従って風邪薬というのは、あくまでも症状に対して行う治療、つまり対症療法である。咳がひどいと去痰させて少しでも改善させ、全身症状が強ければ抑え、喉が痛ければ鎮痛消炎である。

逆に言えば、特効薬はなく、対症療法であるから投薬した処方で、少しでもその症状が楽になってくれれば・・・と言う思いで処方を行う。Gahag00476541751

しかし、患者様の立場からすると、その症状が楽になっていても、他の症状が気になっていたら『良くなった』とは言ってくれにくい。それどころか『悪化した』とさえ言われる方もみえる。実際には食事もとれて、仕事もできて、日々をいつも通り暮らしているのであれば悪い状態ではないはずなのだが、症状が持続しているというと、『良くならない』のである。

これは、臨床医であり開業医としてはとても気になるところである。数日前に風邪で受診された方が、『悪化してきた』とか『良くならない』と言う訴えで再受診されると、肺炎や気管支炎、あるいは他の合併症などを一瞬にして思い巡らせ患者様を迎える。多くの場合、上に書いたようなことで、実は風邪としての症状が変わっただけであることが多いのであるが・・・。

開業医にとって『悪化』とか『持続』は、とても緊張を誘う言葉である。

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