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2006年5月11日 (木)

ボス猿との決闘!?

Botanomake 何度か記事にも書きましたが、整備されていない灯台を訪れるためには、林を進み、崖を登り・・などと言うことは当たり前ですが、その行程も楽しい?思い出です。今回は、京都との県境に近い福井県の押回鼻灯台に行ったときのおまけ話です。

舞鶴で宿泊して、京都府内の灯台を二カ所巡った後に、車で海岸線沿いに東へ進んだ。紅葉の時期で、京都府内は大渋滞であるとラジオが伝えていた。日本で一番高低差があると言う音海断崖と押回鼻灯台へは、車を停めた所から徒歩で、往復1時間くらいかかるものの、共通の遊歩道が整備されていて、早速荷物を背負って歩き始めた。案内看板も充実しており、日本一の断崖・・と言われるからには観光地か?と言うと、他には誰もおらず、一人で歩道を進み始めた。

歩き始めてすぐの案内看板こう記してある。 「この周囲は野生猿の生息地ですので、ご注意ください」  あまり気にせず進んだが、徐々に猿が食べた実の跡や糞が目につくようになってきた。更に空が見えないように覆い茂った両側の林を通ると、猿の鳴き声や木々の揺れる音が聞こえてくる。思わず近くに適当な木の棒を探した。もし襲ってきたら戦わねば・・・などと本気で考えていた。01_4

20分くらい進んだ所で、音海断崖が見える場所にたどり着いた。もう少しで灯台までたどり着けるはずである。(右写真、逆光で断崖が見えにくいですが) そこから10分くらい進んだ所で、視界が開けた。思わず一人で歓声を上げた。右手に若狭湾、左手に内浦湾と日本海が開けた押回鼻に着いたのである。しかも、青空がきれいで、その澄み切った青空の下灯台があった。(写真左下が押回鼻灯台:灯台の紹介は後日)

03_1 何枚か写真を撮り、日本海、澄み切った青空、そして灯台を堪能して帰路についた。いつものことだが、帰りは道を知っているだけに気が楽であった。猿の気配を感じつつも、来るときのような緊張はなかった。断崖の見える地点を過ぎてしばらく進んだ時だった。ちょうど上り坂で、しかも右にカーブしていたため前方が見えなかったのだが、カーブを曲がった所で、突然前方が開けた。と同時に立ちすくんでしまった。

30匹以上の猿が道に出てきており、何かを口に運んだ状態で止まって、一斉にこちらを見ているのである。全ての猿と目があったような気がした。と同時に心の中で「まずい・・」とつぶやいた。しかしそれは向こうも同じらしかった。完全に動きが止まった状態で、私は30匹の猿と見つめ合った。その時一匹の体の大きな猿が動きを見せた。体を完全にこちらに向けたのである。私はまだ一歩も動かなかった。すると小さい猿たち数匹が林の中にAnisarukieteiku_2 飛び込むように消えた。そしてまた次の瞬間数匹の猿が林の中に消えた。まだその大きな、おそらくボスであろう猿は動かずにこちらをじっと見ている。私も負けずに、微動だにせずそのボス猿を見つめた。その間にも他の猿たちは数匹ずつ林の中に消えていく。長く感じたがおそらくまだ十数秒しか経っていないであろう。最後にボス猿と私だけが道に残った。しかし互いにまだ見つめ合っている。私が先に行動を起こした。右手に持っていた、来る途中に拾った棒をほんの少しだけ握り直したのである。その瞬間ボス猿は林の中に逃げ込んだ。

私は勝ったのである。(と、思いたかった!) しかし素直に緊張した。いや正直怖かった。しばらくその場から動けなかった。猪や熊でなく、猿でよかった・・などとは思えなかった。猿でも確かに恐怖に近い物を感じた。しかし私は勝利したのである。ボス猿に勝ったのである。目でしか戦わなかったが、ボス猿との決闘だったのだ。(と、思いたかった・・・)

その後木々の揺れる音は何度か聞こえたが、猿に会うこともなく、車にたどり着いた。(写真右は、猿と遭遇した場所の近くである)02_2

押回鼻灯台の記事は改めて書かせていただきますが、この日は、他の灯台を訪れたときにもハプニングを体験しており、思い出深い灯台巡りとなった。

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