« 手結埼灯台(高知県) | トップページ | 御前崎灯台(静岡県) »

2007年2月27日 (火)

阿瀬比ノ鼻灯台(徳島県)

Botantoudai_45 灯台巡りでは、地元の人と接することが度々あり、それが一つ の思い出ともなっている。私のように灯台の知識も持たずに訪れると、場所や道に迷ったりすることが多く、そう言ったときは地元の人に尋ねるからである。Asehinohana5_1ここ阿瀬比ノ鼻灯台を訪ねたときもそうであったが、いつもと違って、あまり印象の良い物ではなかった。

室戸・阿南海岸国定公園でもある阿瀬比ノ鼻へは、日和佐港側からアプローチした。いくつかの山が東側に連なっておりその一つの山の上に小さく白い建物が見える。おそらく灯台であろうが、どう行けば良いのか見当も付かない。そこで道沿いで魚網の手入れをしている男性に声をかけた。すると、行けないことはないが・・と怪訝そうな目で見られてしまった。是非行きたいので、と答えると、ぶつぶつとなにやら独り言のような声の後に、神社の裏から道があるが、本当に行くのか・・と念を押されてしまった。悪気はなかったのだろうが、よそ者の自分をかなり警戒していたようだ。

Asehinohana4早速神社の境内を通り、山に続く細い道を登り始めた。といきなり足元が動く。な、なんと蛇が私の踏み出そうとする足の下に居るのである。飛び退いて避けて登ったが、何とも出だしからハプニングである。登っていくと、右手に時々国定公園の岸壁や海が見える。やや後方南西方面には千羽海崖も見え、素晴らしい景観である。Asehinohana3

およそ30分ほどの登山で灯台に着いた。道は滑りやすい箇所もあったが十分整備されており、『本当に行くのか?』と尋ねられるほど危険な場所はなかった。(写真左上は登ってきた道、ここからまだ山頂に向けて道が続いている)灯台周囲は少し平らな広場になっており、その一角に灯台が建っているが、夏のことで草木が覆い茂っており、残念ながら海は見えない。(写真右下) 

Abisenohanahiwasakou05

阿瀬比ノ鼻灯台は、四国東岸では、重要な大型灯台である。昭和41年まで職員が常駐していたとのことで、周囲の平地にそう言った施設もあったのであろう。水面高166.2メートルの灯台であり、その照射灯から見渡すこの周囲の景観はおそらく雄大な景色に違いない。草木が邪魔をして、まるで平地に建っているかのような灯台に見えるが、夏の猛暑の中、汗水流して登ってきた私は、そびえる灯台を見上げながら、見ることのできない景色を思い描いてしばらく過ごしていた。(写真左下)

|

« 手結埼灯台(高知県) | トップページ | 御前崎灯台(静岡県) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 手結埼灯台(高知県) | トップページ | 御前崎灯台(静岡県) »