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2007年10月11日 (木)

黒崎灯台(青森県)

BotantoudaiBotanomake

~熊を警戒し過ぎて~

ここ黒崎灯台(写真右上)の記事を書くにあたって、カテゴリーを、『東Kurosaki3北地方の灯台』にするか『おまけ話』にするかで大いに悩んだ。結局灯台として紹介することにしたのだが、灯台に直接触れることも出来ておらず、とても灯台の記事を書けるものではない。と言うことで、左上の記号は両方付けた。

2007年夏の青森県の灯台を巡る中、ここ黒崎灯台に立ち寄った。二つ前の記事で紹介した安井埼灯台の後、下北半島Photoを陸奥湾に沿って北上したのであるが、これがとても気持ちの良い行程だった。晴れ渡った青空、暑いとは感じない日射しの中、爽やかな空気が全開にしたレンタカーの窓から入ってくる。右肘を窓に置いて左手のみでハンドルを握り、通称”はまなすライン”を軽快にドライブしたのだが、北海道の知床を旅した時を思い出すような気分だった。(写真左上地図:gooより)

黒崎は、むつ市を過ぎ、下北半島を西へ向かう陸奥湾側にある。むつ市を抜けると、さす がに道の周辺も山深さを感じるところが増えてくる。しかし黒崎周辺は、それほど山の中と言った感じはなかったのであるが、主要道路から灯台を目指して海側Kurosaki4 に折れると雰囲気は一変した。まず驚いたのが、細い道沿いに数多く立てられた『熊出没注意』の看板(写真右下)であった。それでもまだこの時は、他人事のように思い、車を進めた。

森の中の細い道を抜けると一面畑が広がっていた。『やはり熊なんて・・・』と思いつつ、正面に目をやると灯台の姿が見える。(写真左下)しかしそこに行くには、畑の真ん中を突っ切って歩いていくか、或いは周囲の森に沿って遠回りするかであった。どうしようかと少し悩んでいると、突然後方から男性に東北弁で声をかけられた。

『よその人かア?先日もこの辺りさア、熊出たけ気イつけろオ』おそらくは、この畑の持ち主なのであろう。私はそれまでは、遠くに見える畑で仕事をしている人の所まで行き、畑を歩Kurosaki2 く許可をもらうつもりでいた。しかしまったく状況は変わった。どう言ったか覚えていないが、感謝を示す言葉を返した記憶がある。そしてさっさとカメラを望遠レンズに換えて、その場から灯台の写真を数枚撮り、終えると速攻で車に乗り込んで黒崎灯台を後にした。

後から冷静になって考えてみると、そう言いつつ、畑の持ち主らしき人がそこで仕事をしていたわけであり、畑を突っ切って灯台に行くのであれば、熊を恐れる必要はなかった様な気がする。ただ、よそ者を不審に思った一言だったのかもしれない。いずれにしても私は灯台を前にして挫折し、近づくことが出来なかったのは事実だ。

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