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2008年4月23日 (水)

汐首岬灯台(北海道)

Botantoudai 07年の夏に青森県大間埼を訪ねた時に、本州最北端に感動したことを覚えてShiokubimisaki04いるが、同時に津軽海峡を隔てて更に北に広がっている北海道の大地をより強く意識した事も記憶している。今回は、その大間埼から眺めてた北海道の地であり、大間埼から最も近い距離にある汐首岬の灯台を紹介する。(写真右上)

大間の海岸から大間埼灯台を見ると、後方は函館方面となり、最短距離の汐首岬は少し右方向となる。(写真左上が大間埼灯Shiokubimisaki061台の右方向を含めた写真、写真右二番目は赤部分の拡大で汐首岬方面)実際に汐首岬を訪ね、その近辺を車で走ったからこそわかる地形であり、大間埼からの写真を拡大して初めて、函館や汐首岬を本州最北端から眺めていたのだと実感した。

Shiokubimisaki062

汐首岬は、函館から海岸線に沿って278号線を東に進むと約30分ほどで到着する。海岸から急に盛り上がった様な形で岬は奥地の山々に続いている。従って道路沿いの斜面は急で、灯台の姿はかなり上方に見える(写真右二番目)。道沿いの入り口には門があるが、そこから急な斜面をジグザクに 登っていくスロープが付いていて、そこを登ると灯台に上がれ、更に山奥へと踏み込むことも出来る。Shiokubimisaki02

スロープを登り始めると、すぐに異臭に襲われた。スロープのコンクリートの上にも、周囲の土の上にも、至る所に糞が点在しているのだ。『クマ??』と思って少しとまどったが、灯台より上方の山に続く斜面に放牧されている馬を見つけて安堵した。以前青森県の黒崎灯台では、熊の看板に翻弄された記憶があるからだ。http://toodai.cocolog-nifty.com/toodai/2007/10/post_b172.html

馬の姿を見ながら灯台まで登ると、建物の煙突のような形で灯台の照射灯が伸びていた。灯台と言うより展望所の様な姿で、しかも少し老朽化は隠せない。色あせた時代遅れとも感じさせる姿である。

灯台からもう少し山を上方に登り対岸を見ると、霞んだ中に大間埼方面が視認できた。前日訪ねた葛登支岬と同様で、今は対Shiokubimisaki03岸にいるのだと感じた(写真左下)。灯台の東側に廻り函館方面を見ると、当たり前であるが同じように津軽海峡が広がっている(写真右下)。ほぼ灯台が180度の範囲で海上に光を放っているのである。汐首岬灯台の光到達距離は19海里。約36kmであり、その光は十分に大間埼にも届いているのである。

いつも思うことであり、このブログを書き始めた頃にも書いたが、私は灯台に人の香りをShiokubimisaki01 感じて巡り続けているが、灯台の真の姿は夜間にしか見ることができない。しかし現実に夜の灯台を訪ねることが出来る数は限られてくる。そんな中、いくつかの灯台で夜に光を放つ姿を見たいと感じることがあるが、ここ汐首岬灯台では、これまでで最も強くそう感じた。きっと暗闇の中で津軽海峡に光を放つ姿は、古めかしく感じた灯台の姿とは別の姿を見せてくれるに違いない。そう感じながら馬の糞臭に鼻をつまみながらスロープを下り、汐首岬を後にした。

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