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2008年9月 2日 (火)

日立灯台(茨城県)

Botantoudai 豪雨の中、仙台を出発した2008年夏の灯台巡り旅行初日は、ここ日立灯台(写真右上)Hitachi1 が最終目的地であった。福島県に入ると雨もやみ、青空も見えて喜んでいたのであるが、茨城に入ると今度は風に悩まされた。水戸のラジオ局からは、竜巻注意報を繰り返し伝えている。とは言うものの、車で移動している自分は、それほど気にはしていなかったのだが、日立灯台に着いて外に出ると、立っているのがやっとと言うくらいの強風、いや突風にカメラを構えるのもままならなかった。

Hitachichizu3 福島県から順調に海岸線沿いに南下しつつ灯台巡りを続け、この日の宿泊地を茨城県水戸市の大洗に取っていた自分は、日立市の日立港より少し北にある古房地鼻(地図左上:Mapfanより)に立つ日立灯台を最終目的地にしていた。245号線から東に少し入った場所に灯台は立ち、迷うことはない。しかし夕暮れの空に加えて低く黒い雲もあり、竜巻と言う言葉も重なってどこか不気味さを覚えた。ドアを少し開けると風で全開まで飛ばされるように開き、突風に警戒しながらカHitachi5 メラの準備をして灯台に近づくことにした。上空はまだ青く明るいが、既に灯台は点灯し荒れた海に光りを放っていた。思わずその姿にカメラを構えるのだが、突然吹く風に体が浮きそうになる。体を低くして徐々に灯台に近づきながら何枚かシャッターを切った(写真右中)。

灯台の立つ周辺は民家から続く敷地が公園となっているが、その向こうは崖となっていて、海から見ると、崖の上の灯台と言った感じであろう。当然周辺のHitachi4見晴らしは良いのだが、暗くなり始めている上に突風に体を揺らされ落ち着いて景観を味わうことはできなかった。しばらく時間を待って、より暗くなったところで写真を撮ろうと考えたのだが、突然耳元の風切り音が強くなり、目の前のゴミや木の葉がクルクルと回りながら上空に昇っていった。「ひょっとして小さな竜巻?」と思うような光景。更に灯台に向かって立っていた私の背後に突然閃光が・・・。頭上から背後には真っ黒な低い雲が近づいてきている。「竜巻に加えて雷かよ~」。私は一度車の中に戻ることにした。Hitachi2

15分くらい待つと、周囲は暗さを増し、灯台の光も少し目立つようになってきた。とは言え、まだ明るさも残っている。しかしこれ以上待って条件(写真の条件より気象条件)が良くなるとも思えず、再び突風を受けながら灯台に近づいて何枚か写真を撮った(写真左中と右下)。

結局、満足できる写真を撮ることはできなかったのだが、十分すぎる強烈な印象と共に日立灯台を味わえた、と納得して大洗に向けてHitachi6移動を始めた。途中コンビニに立ち寄って空を見ると、西の空から上空の雲が本当に真っ赤に染まっていて、きれいと言うより、やはり不気味さを抱いた(写真左下)。宿に着いてからも風は強く、窓ガラスをガタガタと揺らす。結局夜景を求めて出かけることは止めることにした。しかし、そのおかげで北京オリンピックで女子ソフトボールが金メダルを取る試合をゆっくり楽しむことができ、強風と空の不気味さのおかげでTVから爽やかな感動を味わうことができた。

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