« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »

2009年3月

2009年3月30日 (月)

穴水灯台(石川県)

Botantoudai社団法人燈光会が、各地の灯台に案内板を立ててくれている。灯台巡りをしている自分としては、おおよその情報は既に知っていることが多いが、それでも案内板を読んで初めて知り得る情報も多く、本当にありがたい。今回はその情報のおかげで灯台を見上げる気持ちまで変わったと言う思い出のある、石川県の穴水灯台を紹介する。Anamizu3

穴水灯台(写真右上)を訪ねた日、晴れているのだが雲も多く、霞んだ空は全体に白く輝いていた。海を見下ろす山の中腹に立つ保養センターの裏手から、もう一段下がった場所に灯台は立っている。保養センターの駐車場に車を止めて進むと、白い灯台の上部が見え、その向こうにコントラストに欠け、空と海の境界もはっきりしない景色が見えた(写真左上)。穴水灯台は、能登半島の南東に位置し、穴水港の東側に立つ(地図右下)。実は、ここを訪ねる前に、穴水灯台より南東にある能登島の小泉崎灯台を目指したのであるが、海岸線からは行くことができず、山の中を越えようとしても、あまりに木々が茂っていて、そのルートもAnamizu1 わからず、結局たどり着くことができなかった。そんな経緯とすっきりしない空が重なり、私は灯台を目にしても、どことなく晴れない気分で灯台に近づいたのだった。

灯台の立つ部分に向かって敷地も整備されていて、訪れる人がいることもうかがえた。私は、近寄りながら何枚か撮影したのだが、ちょうど逆光になり、更に説明した白っぽい空が背景と言うおかげで、お気に入りの写真は撮れなかった。灯台に近づくと、左手前に燈光会の案内板を見つけた。かなり文字は読みにくくなっていたが、いつものようにのんびりと案内板の文字を追いかけた。そこには、灯台の説明、そして周辺の地理がAnamizuchizu4書かれ、最後にこんな説明が書いてあった。(以下文言は正確ではありませんが抜粋)

『明治二十二年1889年、アメリカの天文学者パーシバル・ローエルが訪れ、星の観測を 行ったことから、今でも星座の鑑賞が盛んで、県内各地からこの高台に集まり綺麗な夜空へ夢を馳せています』

本当に、私は単純なんだと思うが、その説明を見ただけで、今まですっきりしなかった気分も晴れて、相変わらずどんよりと白く輝く空を背景にした灯台を見上げても、先ほどまでとAnamizu2異なった姿に見えてくる。さらには、カメラの設定にまで気合いが入り、少しでもコントラストを出すために、露出にまで神経を配り始めた。

以前磯埼灯台のブログでも語った事であるが、灯台に限らず、どこか観光地を訪ねた時に、自分の気持ちによってその感動や思い出は大きく左右される。仕方のないことではあるが、せっかくの景色を楽しむには、もったいないことかもしれない。そう考えると、燈光会の案内板のおかげで、晴れやかな気持ちになって灯台を味わえたことは、私にとっては情報提供以上の効果があったのだろう。

自宅に戻ってできあがった写真はどれも同じだったのであるが・・・

| | コメント (2)

2009年3月24日 (火)

灯台好きの皆様にお願いです

Botanomakeこのブログを立ち上げて3年が経ちます。自分が巡った灯台の記事や思い出を気ままに綴り、写真を紹介していることで、多くの灯台を愛する方との出会いもありました。『色あせぬ写真』としてまとめた方との出会いは、ブログで葛登支岬灯台の記事を書かなければありえなかったでしょう。また素人写真とわかりつつも、自己満足でお気に入りの各灯台の写真を掲載したからこそ、出版社から雑誌への灯台写真掲載依頼があったり、青森県限定のある新聞の特集記事で、青森県の灯台写真を利用していただいたのだと思います。

ところが今回、意外な依頼がありました。新しくブログを書いて欲しいと言うものでした。産経新聞さんが運営している情報発信ブログのページに、専門家ブログと言うコーナーがあり、ここで灯台巡りの魅力を語って欲しいと言うのです。このコーナーは、あらゆるジャンルの業界や趣味の世界で活躍されている方々が、その魅力や有益な情報をブログで発信すると言う企画です。お話をいただき大いに悩みました。まず私は、専門家と言えるほど灯台の知識を持っていません。灯台巡りの先輩Tさん(ネット上で灯台に興味をお持ちの方なら、おそらくTさんの事は多くの方がご存知でしょう)に比べたら明らかに未熟です。また灯台巡りの魅力そのものをうまく伝えられるかどうかも心配ですし、責任を持ってブログを続けることができるかどうかも心配でした。

悩む私に編集者から、『私の灯台巡り』のブログを書かれているように、その思い入れや内容を書いていただければ良い・・と言う後押しのメールが届き、その後相談させていただいたTさんからも同様に後押をいただき、結局始めることにしました。

Shiriyasaki1_2 現在一応順調に9ページ目を公開中ですが、少しずつその仕組みやブログの動向が見えてきました。他にも「海外旅行」「競馬」「デジタル機器」などなど多彩な専門家ブログがありますが、やはり趣味として一般化している内容ほどアクセスランキングが高いということも、その一つです。この事実には対抗心と言うか闘争心が湧いてきました。灯台のある風景を訪ねてみませんか?と言う直接灯台巡りと言う言葉を避けたテーマにしましたが、それでも灯台に興味のない人はなかなか訪問していただけません。ですが、私同様、灯台が好きと言う方、或いは時間があれば灯台を訪ねてしまうと言う人は多いはずです。アクセスランキングでそれを、実証したいという気持ちにもなりました。そこで、今回は、自分のブログでありながら、ある意味自分で宣伝するような行為になってしまいますが、灯台に興味のある方は、是非クリックして訪問していただきたくお願いすることにしました。どうか、『灯台が好き』とか『灯台のある風景が好き』など灯台に興味をお持ちの方は、下記のリンクよりアクセスをお願いいたします。(写真は、ブログのテーマ背景に利用した尻屋埼灯台)

産経iza(ブログで楽しむニュースサイト)

専門家ブログ『灯台のある風景を訪ねてみませんか

| | コメント (3)

2009年3月15日 (日)

犬吠埼灯台(千葉県)

Botantoudai少し前のブログが、犬吠埼灯台を紹介するつもりで準備を進めている間に、いつしInubousaki1長崎鼻一ノ島照射灯の紹介に変わってしまった。そこで今回は迷わずに犬吠埼 灯台をまとめることにした。とは言っても、明治7年にプラントンによって建てられた灯台としてだけでなく、その姿や立地条件なども重なり観光地としてもあまりに有名である犬吠埼灯台(写真右上)。今更語る必要などないのかもしれない(だから前回避けたのかも・・・)。

個人的な話であるが、私は銚子と言う地名から高校野球を連想する。間違いなく私の記憶に高校野球で活躍した『銚子』と言う地名が残っているからである。2008年夏に福島・茨城と海岸線に沿って南下しながら灯台巡りを続けている私が、ブルーの道路標識に白地で『銚子』と言う文字を見つけたこの日、北京オリンピックで星野ジャパンが韓国との大事な一戦を迎えるまさにその日だっInubousakichizu6た。ラジオからは、どの局も関連した話題を 報じており、私の気分は午後の一戦に向けて高鳴っていた。そんな状況で、犬吠埼灯台に到着したのである。

前日までの雨雲も消え、夏空が戻っているが風が強く、暑さはあまり感じない。平日と言うこともあり灯台周辺は混んではいなかったが、私はInubousaki3正面の土産屋さんが並ぶ駐車場には入らず、少し離れたところに車を止めて、北側の海岸(地図左上:国土地理院より)からカメラを構えつつ灯台に近づくことにした(写真右中)。家族連れや年輩の女性のグ ループ、そして若いカップルが海岸や灯台下の歩道で楽しんでいる。改めて海岸線から海に突き出た岬、そ してその上にそびえる白亜の勇壮な灯台を眺めると、誰もが灯台として思い描く姿なのだと 感じた。

Inubousaki2岬の階段を登り、先に灯台周囲を散策する道に入って周囲から灯台を見上げながら回った。海の色が昨日までの雨のためか、藍色ではなく緑がかって少し残念だが、青空は雲は多いが抜けるようで気持ちよかった(写真左中)。

灯台敷地内に入ると、正面駐車場から灯台を訪ねる人も加わり、かなりの人で賑わってい た。犬吠埼だけでなく登れる灯台は人気がある。いや観光地として人気があるからこそ開放しているのだろう。灯台や資料館周辺以外に人の姿は少なく、のんびりと各施設や設置品を見ながら敷地内を巡り、いろんな角度から灯台の写真を撮った。照射Inubousaki4_2灯の扉が半分くらい閉まっていたのは残念ではあったが、それでも勇壮な姿を十分に味わえる(写真右下)。灯台を正面にして待つこと10分くらいで、周辺に人がいない写真も撮ることができた(写真右上)。その後灯台に登り、長崎鼻方面など景色も楽しんだ。

2時間ほど灯台にいたのだが、次の予定もあり、また北京の野球も気になり始めて車に戻ることにInubousaki5した。土産屋さんの並ぶ正面駐車場の通りを歩きながら振り返ると、やはりそこにも勇壮な姿の灯台が織り成す景色が広がっている。正面からこの景色を見てやって来れば、まずは灯台に登ってみたくもなるはずである(写真左下)。

車に戻ってラジオの野球中継を聞きながら飯岡灯台、太東崎灯台方面へと車を進めたのであるが、試合結果は皆さんご存知の通りであった。灯台を巡る足取りにも若干の影響があったような記憶がある。明日早朝にWBC対キューバ戦をひかえた今日、日本の勝利を願いながらブログをまとめた。

| | コメント (2)

2009年3月 4日 (水)

羽豆岬の灯台とお巡りさん(愛知県)

Botanomake 久しぶりに愉快な灯台巡りをした。と言うことで、今回はその記事を気軽にまとめてみることにする。以前和歌山県の産湯埼の中磯灯台をまとめた記事にも書いたが当初、私の灯台巡りは、国土地理院の地図を見て、灯台の印があるところまで、ドライブがてら出かけるというものであった。着いてみないと、どんな灯台なのかわからず、着くまでに山歩きどころか、草木に埋もれて迷いそうになることもあった。また行ってみたら灯台がなかった!なんてこともあった。Morosakichizu1

2009年に入り、灯台巡りに出かけてなかった自分は、晴れた日曜日に灯台を求めて国土地理院の地図に見入った。と言っても日帰りで行けるような灯台はほとんど行き尽くしている。リピートで行くとしても、朝日や夕暮れ時を狙うならともかくも、ただの再訪問ではつまらない。と言うことで、まだ訪ねていない灯台を探し求めた。これも以前のブログに書いたが、私は、防波堤などに立つ灯台にはあまり興味がなく、原則としてこのブログでは紹介していない。従って今回も自然の土や岩の上に立つ灯台を探した。

Morosakichizu2 前置きが長くなったが、大好きな野間埼灯台の立つ知多半島の先端、師崎の沖に小さな岩礁の上に立つ羽豆岬灯台(地図右上:国土地理院より)に行くことに決めて、更に地図をよく見ていると、陸地の斜面にも灯台の印(地図左上:国土地理院より)が付いているのである!『知らなかった』とばかりに、そこにも立ち寄る予定にして、早速車に乗り込み出かけた。(考えてみれば、そんな灯台があれば、既に灯台巡りの諸先輩方が紹介しているはずである)Morosaki1

伊勢湾岸道路から知多半島道路とつないで、およそ1時間半で師崎に着ける。沖の灯台は後回しにして、早速斜面に立つ灯台を目指し、細い山道に車を乗り入れた。対向はとても出来ない細い道だったが、少し路肩に余裕のある場所に車を寄せて駐車し、そこから灯台の印のある方向に向かって徒歩で向かうことにした。歩き始めて、車から少し離れたところで、エンジン音が聞こえたために振り返った。すると原付バイクにまたがったお巡りさんが、不思議そうに私の車を見ていたのである。私には気づいていない様子であったが、お巡りさんが車にいたずらするとも思えないので、私はそのまま歩き続けた。しばらくすると施設らしき白い建物が木々の間から見え隠れした。灯台と信じていた自分の足は自然と速くなったのだが、目の前に現れたそれは、電波塔であった。しかも表札には、「国土交通省大阪航空局施設」とある。航空のための施設表示を灯台と信じてやっ て来てしまったのである。

『また、やってしまった(..)』と、苦笑いしながらとぼとぼと元来た道を歩いて車に戻った。すると、まるで私が戻るのを、どこかで隠れて待っていたかのようなタイミングで、再びエンジン音を響かせながら先ほどのお巡りさんが現れた。「こんにちは・・・」などと私が挨拶する間髪なく、いきなり職務質問が始まった。「どMorosaki2こへ行っていた?どこから来た?何をしていた?そのリュックの中は何だ?なんでこんな場所にいる?etc・・・・」明らかに不審者と思われている。警察オリジナルの黒い皮のコートを着て、小太りにも見える容姿に加え、丸顔に白いヘルメットが不似合いだった。灯台巡りをしていること、灯台を地図で探して来たこと、来てみたら航空施設だったこと、リュックにはカメラが入っていること、などなどを、ただ真面目な庶民であることを精一杯笑顔で表現しながら説明を続ける間に、その丸顔は穏やかになり、笑みもこぼれるようになった。しかし明らかにこの数分間、私をテロリストとでも思っていたようである。

「そうだぞ、地図では航空の管制電波塔も灯台と同じ記号だからな」などと話し始めたお巡りさん。いつの間にか職務質問から全くの雑談に話が進んでいた。私のSUVの車を見て、「いい車だな、何CCだ?」などと話すかと思えば、これまで巡った灯台についても話を続けてくる。最後には、道端でほころび始めた梅の枝を見て、季節の風情まで語ってくれた。すっかり仲良くなった私が、一緒に写真を撮ろうと持ちかけると、突然警察官に戻った口調で、「いやいや、今は職務中だから・・・」と拒否され、「そうか、お手数をおかけしたな。帰りも気をつけて!」とその場を立ち去って行った。Morosaki3

名前こそ出さないが、半田署の○○巡査、お世話になりました。

その後、羽豆岬灯台(写真右中、下、左下)の姿を何枚かカメラに納め帰路についたが、お巡りさんとの写真があれば、もっとおもしろいブログがまとめられたのに・・・などと既にブログ記事を考えている自分だった。(灯台の名称は確認しておらず、羽豆岬沖に立つ灯台なので、羽豆岬の灯台とさせていただきました)

| | コメント (2)

« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »