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2009年7月 2日 (木)

長手埼灯台(石川県)

Botantoudai 能登半島を一周してみると、西側、北側、そして東側と雰囲気が異なって感じらNagatesaki4 れた。自分の印象であり意味はないが、あえて表現するなら、西側は開放的で快活と言った感じで、北側は和的な色彩が強く物静かな感じである。そして東海岸では、生活感がにじみ、たくましいと言った感じであった。今回紹介する長手埼灯台(写真右上)は、禄剛埼灯台から南東に位置し、能登半島の東側の海岸がここから南に向かって続く基点のような位置にある(地図左上:Mapfanより)。既に紹介した、能登赤埼灯台穴水灯台小木港犬山灯台などが東側の海岸線に立ち、和倉温泉に続いている。

Nagatesakichizu6 長手埼灯台は、主要道路から離れて、海岸線に沿って民家の中を走る道沿いに立っている。あまり目立たないが郵便局があり、その裏手に堤防が見え、堤防の向こう側に灯台の姿が見える。赤いポストの文字が無ければ、郵便局とは思えない建物の前と横は駐車場となっている。この日、大型連休の後半だったのだが、地元に里帰りしていたと思われる親子家族が出発する場面に重なった。郵便局の駐車場に車を停め、お土産らしき物を積み込み、既に子供達は車内に乗り込んでいる。その回りで若い夫婦と実家の両親が立ち話をしているのである。Nagatesaki2家内と共に灯台を巡っていた私達二人は、子供がまだ小さい頃、何度となく家内の実家に帰 ってこう言ったシーンを経験した。その光景が懐かしくも暖かく、思わず見つめあい微笑んでしまった。

そんな光景を見た直後、すぐ裏に立つ長手埼灯台を訪ねたのであるが、どんよりとした雲が空を覆いすっきりしない(写真右中)のだが、家族のワンシーンに和まされたNagatesaki5ばかりの私には、空模様など関係なかった。後から見返してみると、殺風景とも言える灯台の立つ風景写真(写真右下)であったが、十分に人の香りを味わいながらカメラを向けていた。 その上、海面から少し顔を出す岩場の間を漂うゴミにさえも、人の営みの中から生まれた香りの一部分として納得しようとしていた。『本当に私は単純だ』と口に出しながらも、そう感じる自分を否定することはしなかった。

灯台の初灯は昭和36年であり、おそらく改修工事はされてないであろう。タイルの目地Nagatesaki1 から続くシミがプレートまで延びており、それを物語っていた(写真左下)。50年近くこの場所で点灯し続けている、長手埼の灯台。さきほど見かけた若い夫婦のどちらかは、おそらくこの灯台を幼少時から見続けて育ったのであろう。単純な自分であっても、そう考えて灯台にロマンを感じる自分を、やはり否定はしたくなかった。

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