高浜灯台(熊本県)
今回は、昨年夏に巡った熊本県の灯台から、高浜灯台(写真右上)を紹介する。灯
台と言うより、岬や埼には正式名称とは異なった名称が付いている場合がある。思い返せば、日本一高い位置にある灯台、そして日本一照射距離の長い灯台として有名な兵庫県余部埼灯台も、地元の人からは御崎灯台と呼ばれていることを訪ねて初めて知った。青森県の白糠灯台は、物見埼灯台と呼ばれている。正式名称よりも、その地方での名称の方が由来などがわかり、その地をより深く味わえるような気がする。今回紹介する高浜灯台が立つ場所
(地図左上:Mapfanより)は、高浜港に接する諏訪の町から北西に位置し、埼の部分を上大瀬とも呼ばれている。しかし訪ねてみると、そこには十三仏公園が整備され、高浜灯台のすぐ近くに十三仏堂がある。後から思い返すと、この十三仏堂のイメージが私にはとても強く、『十三仏灯台』なんて言う方が似合う様に思えた。勝手な言い分なの
だが、実際この埼を超える峠は、十三仏峠と呼ばれているらしい。
公園の駐車場を越えて埼の先端を曲がる所にお堂があり、その向こう側に灯台の頭が見えている(写真右中)。このお堂が十三仏堂であり、そこに車を止め、まずは案内板や説明板を読んだのだが、多少の違和感を覚える。ここに来るまでキリスト教関連の建物や名所をたくさん目にし、そしてこの次に向かうのが大江天主堂である。仏教に関連した場所が天草にあっても全く不思議はなく、無知な先入観に過ぎないのだが、何故だか違和感を持った。しかし、だからこそ十三仏堂は私には忘れられない場所になっている。
灯台へは少し公園に戻った方向の道端から入る。もちろん看板など無く、道と言えるほどの物ではない。埼の縁を進むように道があり、断崖が見られて楽しむことは出来る(写真左中)。灯台は、埼の木々に囲まれた狭いスペースに立っている(写真右下)。海を背景に撮れる場所もなく、早々に戻って遠方から眺めることにした。ちょうど十三仏公園には展望台が設けられていて、そこからの景色は、遠方が少し霞んで見えたが、お気に入りのアングルであった(写真左下)。
この日早朝から行動を開始したが、その時既に33度を超えていた。四季咲岬灯台で汗をかき、気温も更に上昇しているに違いない。十三仏公園のトイレで何枚かTシャツを水洗いして後部座席に干してから、観光地として大江天主堂を、そしてその後大江港灯台を目指すことにした。今この記事を書きながらもよみがえってくる暑い記憶である。
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