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2012年12月 9日 (日)

入道埼灯台(秋田県)

Botantoudai今回紹介する灯台は、秋田県の男鹿半島先端(地図左上:Mapfanより)に立Nyuudousaki06つ、入道埼灯台(写真右上)である。男鹿半島全体が観光地とも言える中、先端の高台平地に立つ白と黒の灯台は男性的であり、更に周辺の景観と重なり、雄壮と言ったイメージを与えてくれる。入道埼から南に続く男鹿半島の西側の景観は、日本列島の誕生を物語るような壮大な景観であり、入道埼はそんな景観を楽しめる旅の起点や終点として存在している。今回は夏の訪問であったが、四季それぞれに訪れて景観を味わいたくなる。

南から男鹿半島に入り、塩瀬埼灯台を訪ねた後、あえて男鹿半島全体を回りたくて、一度101号線に戻って半島の付け部分を北上して、男鹿半島の北側に出てから西Nyuudousaki10chizuに走って入道埼を訪ねた(地図右二番目:Mapfanより)。北側の景観は、これまでにも幾度となく目にした普通の海岸線であった。それだけに入道埼を起点として南下したときの景観に感銘を受けたのかもしれない。Nyuudousaki11chizu

一般的には男鹿半島の南西を進んで景観を楽しんでから入道埼に到着する人が多く、広い駐車場の前には、みやげ物屋や飲食店が並んでいる。まだ昼食を摂っていなかった自分は、空腹を抑えつつも、まずは灯台に向かった。なかなか人の姿が切れるシャッターチャンスは巡ってこない中、場所を変え、構図を変えつつ灯Nyuudousaki01台に近づいた(写真左二番目)。入道埼灯台は、日本の登れる灯台の中では最北端にあたる。早速入場券を購入して灯台に登ることにしたのであるが、観光客が多い割に、登りに来る人は少なかった。どうやら北緯40度のモニュメント方向に人が集まっているようであり、実際そこから海や岩礁を眺め、記念写真を撮っている人が多かった(写真右三番目)。

らせん階段を登り灯台の上から景観を眺めると、北西の沖合岩礁(水島)に表示柱が立っNyuudousaki08ているのが見え(写真左三番目)、少し南に目を移すと、観光船が出る門前の港まで続いている猛々しい岩礁が見えている。それに対して東側は、今走ってきたばかりの良く目にする海沿いの景観ではあるが、遠くに奥羽山脈の一角が見えた。もっと澄んでいたら左手には白神山地も見えるはずであり、昨日そのふもとを感動しきりに車を進めていた自分を思い出した。晴天と自然の景観に癒やされているのだと感じずにはいられなかった(写真右四番目)。

Nyuudousaki05幸いなことに私が登っている間、誰一人灯台を登って来る人はおらず、のんびりと景観を楽しみ、投光器などを見学することが出来た。登れる灯台は観光地に立つことが多く(だから開放しているのであろうが)、登っても、あまり景観を楽しめなかったり、人の姿が多すぎてお気に入りの写真が撮れなかったりしていて、登れる灯台への印象は良いものではなかったのであるが、今回の訪問でそのNyuudousaki04イメージも改善したようである。

入道埼灯台は明治31年に設置され、現在の灯台は昭和26年に改築されたものであるが、それでも歴史は古い。沖合に浮かぶ水島を照らす照射灯も加わり、海上安全上重要な働きをしているのであるが、それ以上に、入道埼の景観上、誰もが認める重要なアクセントになっている。いつも思うことであるが、本当に灯台だけは、人工産物にして、景観に溶け込むことを許されているように感じる。だからこそ、私のように『灯Nyuudousaki09台の立つ風景』を追い求める者がいるのだろう(写真左四番目)。

入道埼の、灯台の立つ風景を堪能した後に、立ち並ぶみやげ物屋の間にあった食堂で海鮮丼を味わった。空腹を満たした後に、ゆっくりと南に進んで、私の未熟な写真技術では捉えきれない自然が作り出す雄壮な景観を味わってから、宿泊地である秋田市内に向かったのである。

珍しく予告となるが、次回は『登れる灯台』をまとめてみたいと思っている。

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コメント

久しぶりに灯台巡りを訪問させていただきました。
登れる灯台を制覇しようと頑張って、残すはここ入道埼灯台だけとなりました。ここは冬の間開いてないですよね?
この夏いけたらなぁと思ってます。黒白の灯台どんなだろう(^^♪

投稿: ケイさん | 2013年3月15日 (金) 21時31分

夏空の基、是非楽しんできて下さいね~!!

投稿: hide | 2013年3月15日 (金) 22時54分

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