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2016年9月

2016年9月29日 (木)

鼠ヶ関灯台(山形県)

Botantoudai_2今回紹介するのは、山形県鶴岡市の西南に位置する鼠ヶ関の灯台である。新潟県との県境に近いこの地は、源義経が兄頼朝の追討を逃れ日本海を海路で平泉に向かうときに上陸した地として有名だ。と書いたが、そんなことは全く知らずにこの地に着いたのであった・・・。

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着いたのは午後3時頃。本当に蒸し暑い気温34度。鼠ヶ関はマリンパークもあり、駐車場周辺には海産物を販売する店もあるが、周辺の雰囲気は観光地ではなく漁港である。カメラリュックを背負って車を離れると、すぐに流れ落ちる汗を背中に感じた。埼に向かう手前に神社が有り、そこに義経の石碑が建っていた。それを読み終え、この地を昔から知っていた気分になって灯台を目指した。神社の右側が平坦路、左側が岩の間を通る道となって灯台に続いている。左側の足下の悪い方から向かうと、ちょうど太陽の方向に灯台と鳥居が見えてきた。弁天島(何処にでもある名前であるが)と地図上に記載されており、神社を含め境内なのだろう。更に鳥居には「金刀比羅神社」と聞いた名前が記されていた。正面に灯台、そして太陽が照るこの構図は、モノクロのイメージである。逆光の太陽が眩しく、白いはずの灯台も岩肌も波すらも黒く見えた。灯台の前まで進むと、水平線も見えて景観は良いはずなのだが、日射しに向かう視野の中では、何もかもが眩しく、青空さえも光ににじんで見えた。帰りは神社の右手につながる道を進んだ。灯台と周囲の岩肌、そして海面が良い構図となるが、やはりこの時間は全てか光に溶けてしまいモノクロのイメージでしか見えなかった。

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山形県の海岸線では、どこからも夕日が素晴らしいと案内されている。ただ西に海があるからなのだろうが、この鼠ヶ関は、岩で盛り上がった埼の上に立つ灯台であり、少し角度を付けた構図で、水平線に消える夕日と共に撮影すれば、茜色のお気に入りの写真が狙えそうである。しかしこの日は他に予定があり、その時間まで待つことも無く灯台を後にすることにした。神社の右側につながる道を戻りつつ、何度も灯台の立つ埼を振り返っては、何枚もモノクロのイメージの写真を撮った。しかし、どの構図でも、確かに夕日は似合いそうであった。

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神社まで戻る頃には、カメラリュックとで挟まれていた背中が汗で気持ち悪い。一度神社の境内に立つ義経の石碑の前でリュックを下ろしてシャツと背中の間に風を通して涼んだ。ふとこの地に上陸した義経を思った。そんなことも知らずに、ここに来たわけであるが、これまで義経を逃避行のイメージで考えたことは無い。どちらかと言えば武勇伝としてのヒーローである。改めて想いを巡らせ境内を歩いている間に少し汗も落ち着いた。それが理由ではないが、ふと思い立って、さい銭を握って、神社に立ち寄りお参りをしてから車に向かった。

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ちなみに、この日私は、庄内空港に近い湯野浜温泉の旅館から、アワビの踊り焼きを食しながら、のんびり日本海に沈む夕日を味わったのである。

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2016年9月 4日 (日)

波渡埼灯台(山形県)

Botantoudai_2ようやく灯台巡りに出かける時間を作ることが出来た。2016年の夏、これまで同様、お盆に仕事をして、その後休みを取って、山形県の灯台を陸路で目指したのである。山形県

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は日本海に、主に酒田市と鶴岡市で面してはいるが、県の多くは内陸に広がっており、到着した山形駅は、むしろ大洋側である仙台に近い。そこから磐梯朝日国立公園の月山を越えるルートでレンタカーで日本海側に進んだ。と言うかこのルート以外に西に向かう道は無いとも言える。一部を除き高速道路でつながってはいるが、ほとんどが対面通行。景色は楽しめたが、山形市や日本海沿いの坂田市や鶴岡市と交通の便が良いとは決して言えそうもないことは感じ取れた。

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日本海側に出て、最初に向かったのが今回紹介する波渡埼灯台である。日本海東北道を利用したため、少し南に下ってから、7号線で北に登ると、ちょうどカーブの正面に灯台が見えてきた。灯台の前には休憩や景観を楽しむための駐車スペースがあって、ありがたかった。

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見晴らしの良い高台の埼である。海原に目を向けると、まず沖の岩礁に立つ標識灯が飛び込んできた。水平線も見える晴天であるのに、先に標識灯に目が行くのが、灯台巡りをしている者の常かもしれないな・・・などと考えながら灯台に近づいた。灯台は、よく見る点滅式で、昭和30年点灯と私より年上である。夏の雲がかかる青空と碧い海を背景に白い灯台は良く映える。私にとっては、よく見る灯台ではあるが、しばらくぶりの灯台巡りがそう思わせていたのかもしれない。しかし仮に灯台に興味が無くて訪ねていたとしても、これと同じアングルで写真を撮ったはずだと確信できた(写真右下)。

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数年前に秋田県を北から南下して山形に入り県境の羽後三崎灯台を巡っている。あの時も暑かったが、今年はとにかく不快指数が高い。とは言っても私が東北地方の灯台を巡るときはいつも晴天である。少なくとも私は勝手に晴れ男と信じはいたが、出発直前まで曇予報で、南には台風の存在、そして今年は北の天気が荒れて

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いたことから考えると、晴れに感謝せずにはいられなかった。久しぶりに灯台巡りに戻れたことに感謝しつつ、そんなことを考えていたら感傷的になっていた自分に気づいて、不思議に懐かしかった。

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