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2019年4月20日 (土)

屋久島灯台(鹿児島県)

Botantoudai_2 久しぶりに、ゆっくりと灯台を味わった。とは言うものの、今回はそれ以上の目的を持って屋久島を訪ねたのである。

実は、かねてから還暦を迎えたら、屋久島の縄文杉を是非とも訪ねたい!と考えてきた。そう思った理由は後半で触れるとして、還暦を迎えたYakushima09chizu_1歳に屋久島行きが実現できたのである。私の住む三重県から中部国際空港まで1時間半、鹿児島まで手続きも含め約2時間、乗り継いで約1時間で屋久島に着く。2019年4月4日は早朝に出て、鹿児島で待ち時間はあったものの、午前11時に屋久島に到着した。晴天の中のフライトは、飛行機が得意ではない私にも楽しく、地図で見ているような高知室戸岬の形や、鹿児島開聞岳の上空からの姿に感動していた。

Yakushima06 前日まで、春とは思えない強い寒の戻りで震えていたのであるが、屋久島に到着しタラップを出た瞬間から、全身で南国を感じて、思わず笑顔があふれた。いかにも島の空港と言える様な出口を抜けて、出迎えのレンタカー会社の車に乗り込む頃には、これから始まる屋久島の旅をいろいろと考え、少し緊張を覚えた。今回は単純な観光ではなく、縄文杉を訪ねるための山歩きなどが大部分を占め、更に天候も大きな要素となるからである。とは言え、まずはレンタカーに乗り込むと、迷わず北西に車を進め、屋久島灯台を目指した。屋久島の主要道路は島をぐるっと回る道で、北西から南西の1/5ほどが整備されていないが、北西から南西までの東側4/5の外周は道も走りやすく、いくつかの主要な町が点在している。Yakushima01_1

島の北側を回りながらウミガメの産卵地で有名な海岸を過ぎて島の北西に向かうと、徐々に道が狭くなり、車一台分程度となった。しかし、対向車もなく順調に進むことができて、やがて正面に、数ヶ月前に噴火した口永良部島が見え、島を背景に屋久島灯台の白い姿が見えてきた。既に屋久島に行くことが決まっていたときに噴火のニュースを聞いたが、その後全く情報が無く、今ここから見る限りでは、落ち着いているように感じた。灯台の前に広い敷地があるが、その手前に数台分の駐車スペースもある。やはり立派な観光地として整備されていると言って良いだろう。車を降りると、青い空藍色の海を背景に白亜の灯塔が見えるため、気持ちが焦るが、いつもの灯台巡りに戻って、まずはカメラリュックを背負った。大きな門が施錠されて閉まっているが、その横に小さな門が開きっぱなしとなっている。仮に閉まっていたとしても乗り越えたであろうが、今回は小さな門を通り抜けて気持ちよく敷地内に踏み入れた。

Yakushima03_1 灯台は、敷地内のかなり海側に立っており、海側から照射灯を含めて写真を撮るのは難しい。海を背景に灯塔の後方から写真を撮りながら久しぶりの灯台巡りの時間をゆっくりと味わった。灯台を正面に左手には島の海岸線を追うことが出来る。黒潮の流れは、晴天もあり穏やかだ。新緑が森の緑を更に生命力をあふれさせている。その視線を更に左上方、島の中心方向に向けると、屋久島の神々が宿る山々が連なって見える。素晴らしい晴天で、雲一つかかってなかった。

なぜ還暦に縄文杉と考えたのか、理由は一つではない。仕事柄、長期の休みが取れないのであれば、何も海外に目を向けず、Yakushima04_1限られた日数の中で訪ねることができる国内の地で、是非とも訪ねておきたい場所をリストアップし始めた。日本に生まれたのである、日本のことは全て知っておきたいと思い始めていた。そしてその一つに屋久島があったのだ。また、誰でもそうであると思うが、歳を重ねるたびに人生に対して、自分が納得する答えを見つけたくなる。そんなときにTVで紹介された樹齢四千年以上と言われる縄文杉を見ることで、何かしら答えが得られるような気がしたのである。ちなみに、ここで簡単に言えることではないが、縄文杉を見ることだけではなく、屋久島、そして縄文杉を知り、歩いて訪ね、実際にすべてを見て感じたことが、私の求めていた答えを少しだけ与えてくれた気がしている。

Yakushima08_1 ここ屋久島灯台を訪ねたその後から屋久島の理解を深めた。縄文杉や雲水峡の苔むす森などを見て、感じ、そして知るべき知識を得たのである。もし、その後で、この灯台を訪ねたとしたら、更に異なった感動を与えてくれたに違いない。今は心からそう思っている。一度編集を終えてからではあるが、やはり苔むす森の雲水峡の写真を掲載することにした。Kokemusunomori  

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