カテゴリー「四国の灯台」の記事

2014年7月17日 (木)

地蔵埼灯台(香川県小豆島)

Botantoudai_2
小豆島には有名な灯台が二つあり、一つは以前紹介した大角鼻灯台、そしてもう一つがJizousaki06_2今回紹介する地蔵埼灯台である。どちらも四国側に立っているが、地蔵埼灯台がある三都半島先端の釈迦ヶ鼻は、播磨灘から備讃瀬戸の海域に入る最も狭い場所、つまり一番四国に近い場所であり、重要な海域である(地図左上:Mapfanより)。またここからの景観は讃岐百景にも選ばれている。2014年の春に訪れたのだが、ちょうど桜が終わる頃。地蔵埼灯台周辺は桜の木も多く、少し葉桜となっていたが、淡いピンクが混じった景観は素敵である(写真右上)。夕暮れ時Jizousaki09chizuや早朝ならもっと讃岐百景を楽しめたかもしれない。

灯台の話題から離れるが、私の中では、小豆島と言えばオリーブである。以前岡山県の牛窓港灯台 を紹介したときに、牛窓は日本のエーゲ海と言われ、オリーブ畑も多かったと記事にしたのであるが、小豆島はそんな比ではなく、オリーJizousaki08ブ畑が何処にでも見られた。特に小豆島の南岸は海に下る斜面にオリーブ畑が広がっている景観が多く、少しでも海が見える場所では、更にエーゲ海をイメージできそうであった。以前から、私はオリーブの緑には何か惹かれる物を感じていた。せっかく小豆島に来たのだからと、オリーブ園(写真右二番目)に立ち寄り、育て方などを教えてもらい、いつの日か自分宅の庭に茂る姿を思い浮かべて、苗木を二種類購入したのであった。

Jizousaki07もう一つ余談になるが、『エンジェルロード』(写真左二番目)なる観光地がある。瀬戸の潮の満ち引きによって、島と島の間の砂浜がつながったり無くなったりするのである。恋人同士で手を繋ぎ、この砂浜を渡ると幸せに・・・と言ったキャッチフレーズ。幸い家内と訪ねたので、年齢的に少し恥ずかしさを覚えながらも訪ねてみた。天候や時間などによって雰囲気も異なるではあJizousaki02ろうが、私には普通の海岸にしか感じなかった。と書くとロマンが無いと言われそうであるが、そう感じた理由は他に有り、この時カップルでいたのは私たちだけで、他はご年配の団体や私たちよりも年配の別々に歩かれるご夫婦、そしてご家族連れだったからである。(若い二人連ればかりなら浮いていたはずであるが・・・)恋人達の・・・と言ったイメージを味わう雰囲気ではなかったのである。

Jizousaki05さて話しを戻すが、地蔵埼にたどり着くまでの道は整っており、最後まで車で進入可能であるが、途中かなり人気のない道も進む。しかし南向きの埼に向かう道であり、そのイメージは暗くない。ちょうど灯台の前が広場となって、そこで道が終わっている。灯台へはとても高い門により閉ざされ、更に周囲はかなり広い範囲にフェンスが張り巡らされている。門の前には、海を背景に灯台含めて(写真左三番目)景観を楽しむ展望台が設けられているが、私の興味は灯台でありJizousaki04、なんとか敷地内に入りたかった。しかたなく、少し周囲のフェンスに沿って歩き、一部低くなっている所を見つけて、そこから不法侵入することにした!! やはり敷地内は高低差もあるが、予想以上に広かった。灯台に近づいて横側から海を背景に写真を撮り(写真右三番目)、その後は子供のように自由に敷地内を歩き回っJizousaki03た。灯台の正面は海に向かって下っており、その下には少し葉桜となった桜。桜の間から青空を背景にそびえる白亜の灯塔(写真左右下)。やはり敷地内でないと味わえない情景である。今考えると、灯台も桜もと欲張った露出で写真を撮ってしまったが、桜を中心に灯台は光に滲ませるべきだったのかもしれない。とは言え、この時はカメラ小僧のように写真を撮っていた自分だった。

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2014年4月24日 (木)

大角鼻灯台(香川県小豆島)

Botantoudai今回は、香川県小豆島に立つ大角鼻灯台の記事をまとめる。小豆島は、その名前Ookadohanablog6_2 と共に、映画のロケ地やオリーブなどが有名なことは知っていた。しかし改めて地図でその位置を確認すると、播磨灘から西に狭くなる東側のほぼ中央であり、海路上重要な場所に位置していることに気づかされる。と、地理的なお堅い話から始めたが、思いがけず桜の季節に時間が出来て訪ねることが出来た小豆島Ookadohanablog7の魅力を交えて、数回に分けて記事をまとめてみたい。今回は、小豆島の南東に立つ大角鼻灯台(写真右上)をまとめつつ、周辺も紹介してみたい(地図左上:Mapfanより)。

小豆島というと私の中では『二十四の瞳』である、と書くと年齢がわかる。勿論オリーブも思いOokadohanablog8浮かぶし、最近では『八日目の蝉』や『魔女の宅急便』のロケ地であったことも知ってい る。しかし恥ずかしいのであるが、醤油がこんなに有名だとは知らなかった。

姫路港から四国フェリーを利用して小豆島に向かった。およそ100分の船旅は、瀬戸の静かな海面を気持ちよく進んでいく。自称「晴れ男」らしくうららかな春の日、展望デッキで景色を眺めていたが、やはり寒い。早々に客室に戻り、小豆島の下調べに夢中になっている間に船は島に近づき、島の北東の福田港にOokadohanablog1着いた。フェリーからエンジンをかけて愛車で島に乗り入れるその瞬間は、何度味わっても胸が高鳴る。

最初に訪ねたのが大角鼻灯台である。鼻の東側から進む道もあったが、観光がてら西側に進んで観光地周辺を見ながら車を進めた。目に飛び込んできたのが『醤油ソフトクリーム』と言う看板である。道を挟んで両側に醤油蔵や工場が連なっている。名前も聞き覚えのある醤油メーカーばかりだ。灯台からの帰りに立ち寄って知ったのであるが、小豆島の醤油工場の歴史は古く、老舗の醤油メーカーが並んでいた。当然醤油ソフトクリームも食したが、皆さん想像されるように、甘みと塩辛さが絶妙で、癖Ookadohanablog2になりそうであった。ちなみに土産には、醤油サイダーなるものを買った(写真右中)。

灯台周辺に人の姿は無かった。道から灯台の頭が見えていて、道から一段下がった場所に灯台は立っていた。坂を下りて正面に回ると、鍵のかかった門で閉ざされている。一応周囲を見渡してから飛び越えて敷地内に入った。春霞の青空を背景に淡い新緑が清々しく、そして灯台の姿はそんな景観にも溶け込んでいた。灯台の奥には広場がある。昔の灯台守の住居跡でろうか?おかげで、灯台を異なった角度からカメラに納めることがOokadohanablog5 出来た(写真左中・下・右下)。

褒めてあげたくなるほど上手な鶯の鳴き声が響き渡っている。波の音など何も聞こえない穏やかな海面、春の柔らかい日ざしに浮かぶ新緑。小豆島に渡っていることを忘れて、このままゆっくりと寝転んで時を過ごしたくなった。

 

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2012年1月24日 (火)

馬島周辺の灯台

Botantoudai今回記事にするのは、しまなみ海道を南下し、四国に入る直前にある馬島周辺のUmajimaaroundchizu1灯台や灯標などである(地図右上参照)。以前、ウヅ鼻灯台だけを先にまとめたが、実は他の灯台には近づく事が時間的、或いは地理的に不可能であったため、写真撮影のみであった。そこで記事と言うよりは、馬島周辺の灯台や灯標、導灯などをまとめて写真で紹介することにした。

Umajima01小浦埼灯台:来島海峡第三大橋を今治側から渡り始めると、左手前方の馬島に立つ姿がすぐ目に飛び込んでくる。歩行者は橋の西側を通行するため、東側に立つウヅ鼻灯台は見えにくい。それに対して小浦埼灯台は、来島海峡展望所からもその姿が確認できる。馬島に近づくにつれて眼下に見えるようになる。

Umajima4_3州ノ埼灯台:同じく橋の左手前方に見えるが、馬島の北側であり少し小さく見えUmajima2る。それでも円柱状の灯台の姿は、島に渡る頃にははっきりと確認できる。私的には、橋から西側に立つ二つの灯台が見下ろせる構図は魅力的であった(写真右中二番目)

Umajima9小島東灯標:ちょうど来島海峡第三大橋の西側にある島が小島であり、その東(場所的には島の北東)にある。(小浦埼灯台、州ノ埼灯台と一緒に写真左側の島に見える赤い灯標)

Umajima5ナガセ鼻灯台:馬島の北東、来島海峡大橋の東側にあるため、歩行者からは見えない。島に渡って島の山を越えた斜面から続く鼻に立っている。時間の都合で近づけなかったが、中渡島潮流信号所の灯台の姿を右手に、左手に来島海峡大橋を背景に立つ姿のロケーションは素晴らしい(写真右三番目)。Umajima8

Umajima3来島中磯灯標:大橋から左手に来島、そして小島が見えるが、この間の海峡を来島瀬戸と呼び、この小島寄りに立っているのが中磯灯標である。遠くからではわからないが周辺には岩礁もあるようで重要な灯標である。

Umajima6中渡島潮流信号所:来島海峡第二大橋を渡るとき、馬島近くで、橋の東側に白い建物が斜面に立つ島が目に入るが、それが中渡島であり、潮流信号所である。馬島のナガセ鼻灯台からその姿がよく確認できた。Umajima11

Umajima10火内鼻導灯:少し離れるが、来島海峡第一大橋に北側からさしかかるときに見える灯台である。橋を渡るときに車内からも導灯が見えており、かなり高い位置にあるはずである。

以上、馬島を中心とした灯台関連の施設写真を中心にまとめた。時間があれば、ゆっくりUmajima12一つ一つ巡って、味わいたかったのはやまやまであるが、それでも私なりに楽しむことはできた。来島海峡大橋は、馬島に渡るには、徒歩か二輪となる。橋の支柱の部分である場所からエレベーターで降りるのである(写真右四番目と下:歩道からエレベーターへつながる車道の下の部分)。しまなみ海道が完成したおかげで短時間の間に馬島に渡り、いくつかの灯台を見ることが出来たが、いつの日がゆっくり時間が取れれば、近くまで行って味わいたいとも思う。

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2011年11月14日 (月)

カヤトマリ鼻灯台(愛媛県)

Botantoudai10月の連休を利用して、初めて灯台巡りに出かけたのは、千葉県の館山周辺だっKayatomari2た。特に館山港沖島灯台(今は廃止となったらしいが・・・)では、素晴らしい天気に恵まれ、本当に気持ちよい時間を過ごした。その思い出が良いためか、この時期に灯台巡りに出ることが続いている。今回は、しまなみ海道を南下して愛媛県今治に入り、来島海峡で四国とつながる大島にあるカヤトマリ鼻灯台を紹介する(写真右上)。海道からは少し離れた場所にあり、訪ねる人は少ないが、右手にはしまなみ海道の大三島橋が見え、景観はなかなかである(写真右下)。

Kayatomari1chizu前回のウヅ鼻灯台の記事でも書いたが、しまなみ海道と呼ばれる西瀬戸自動車道の橋は歩行者やサイクリングでも渡ることが出来るため、島々には多くのサイクリング者があふれている。暑いくらいのこの日も、多くの自転車が走っていた。伯方島から大島大橋を渡って入った自分は、すぐに49号線に出て、西の早川方面に進んだ(地図左上:Mapfanより)。周辺には自転車も多かったが、西に向かう数は少なかった。狭い箇所もあるが、対向二車線の道は島に沿って続いていて、どこからの景観も素晴らしい。Kayatomari5

ちょうど早川港を過ぎた海岸線から正面に灯台の姿が目に入った。灯台を数多く見てきた者であれば、それが小型の点灯式であることはわかるのだが、対岸の崖に青空を背景にして白く見える灯台は、私には大きく立派に映った。もちろんその印象は、近づいて道路から正面に見えてくると、薄れてしまったのであるが(写真右中)。

Kayatomari3灯台に近づくと、ネームプレートがどこにもない。反対側(海側)にあるのかもしれないが、まだ夏草が覆い茂り、足下も良くないため、確認できなかった。位置的にカヤトマリ鼻灯台だろうと思いつつも、カヤトマリの名称にその由来が気になった。後で調べたが判明しておらず、知っている方がみえたら教えていただきたい。前の記事のウヅ鼻灯台も、地図では渦ノ鼻と出ていたことから、『茅ノ泊』などと勝手な推測をしながらカメラを構えた(写真左下)。

道のすぐ横に立つ灯台と言えば、最近では熊本県島原の天草埼津港灯台を思い出すが、その形状は異なる。いずれにしても小型であるが、道路を走っているときに、この点滅が見えていることは興味深い。そう言えばAKB48のPVにも使われた千葉Kayatomari4県の州崎灯台を訪ねたときに、近くの民家の頭上を越えて光が海上に延びていく姿を想像したことがある。海のない町にに生まれ育った私としては、こう言った想像が次の灯台巡りへの活力になっている気もする。道もちょうどカーブになるカヤトマリ鼻灯台の点滅は、道路上の安全にも役立っているのかも・・・(写真右中)。

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2011年11月 1日 (火)

ウヅ鼻灯台(愛媛県)

Botantoudai広島県の尾道から愛媛の今治に続く島々のいくつかは、しまなみ海道によってつUduhana2ながった。とは言え、これらの島の周りは潮の流れが速く、船舶にとって難所であることには変わりがない。特に来島海峡の潮流は有名であるが、今ではそんな潮の流れを眼下に見ながら海峡大橋を渡り馬島に渡ることもできる。2年前の春、佐田岬灯台を巡った帰りに、この海峡を展望台から眺めて、近いうちに馬島に渡ろうと心に決めていたのであるが、この秋に訪ねることが出来た(地図左Uduhana6chizu上:Mapfanより)。今回は、馬島に渡って訪ねた渦ノ鼻(ウヅ鼻)灯台(写真右上)を、長くなるがこの日の行程も思い出してまとめてみた。

しまなみ海道を以前ブログ記事で、しまなみ街道と書いたが、本当に島の街と街を結び、Uduhana8瀬戸大橋や明石海峡大橋とは雰囲気が異なる。歩行者や自転車が通過できるため、格好のサイクリングやウオーキングコースでもある。私は尾道から灯台を巡りながら、最後に来島海峡にやって来た。お昼を回り、日射しが強くて暑い。徒歩で今治側から来島海峡大橋を渡ったのであるが(写真右2番目)、これまでの灯台巡りでかなりの距離を歩いており、気持ち良い汗を通り過ぎて、少々きつく感じた。Uduhana7更に早い朝食以後何も食べておらず、かなりお腹も空いてきた。それでも周辺の島々や遠くに見える灯標、行き交う船舶などの景観を楽しみながら歩き、半時間ほどで馬島に着いた。なんと島へはエレベーターで降りることができる(写真左2番目)。驚いたが、歩き疲れていた私にはとても嬉しかった。

馬島の名前は、江戸時代に今治藩が馬の放牧をしていたことから来ているが、草原が広がっているわけでもないこの島に、そんなイメージは全くない。私は、東にあるナガセ鼻灯台を確認してから民家がある南の方、ウヅ鼻灯台を目指すことにした。島に渡ってから誰とも出会わず、もちろん1頭の馬も見ていない。しかし、ウヅ鼻灯台を目指して歩いていると、ハイペースで歩くウオーキングスタイルのカップUduhana4ルが背後から近づいてきた。ちょうど灯台が正面に見え始めた海岸の手前で、缶ジュースの自販機があったため、空腹に耐えきれず、昼食代わりにジュースを2本買って、一気に飲んでいる時だった。「こんにちわ~」の声かけに返事をしようとしたら、思わずゲップが出てしまい、メチャクチャ恥ずかしかった。

Uduhana5灯台は、馬島神社の建つ南の丘に立っている(写真右3番目)。その階段を上ろうと近づくと、手前右に海岸に出られる堤防の階段があるのだが、そこに先ほどのカップルが腰を下ろしていた。来島海峡に架かる大橋を正面に見ながら左手には灯台の姿、そして砂浜が手前に広がっている。帰りにここで撮影しようと思いつつ、まずは神社の階段(写真左3番目)を登ると、社の右手奥に灯台が立っていた。

もう何度となくこのブログでも書いているが、本当に灯台と神社は近くにあることが多い。こUduhana1の社にどんな由縁があるのかまでは追求しなかったが、これまで見てきたのと同じく、神社と灯台が一緒に写っていても、私はその存在に全く違和感を覚えなかった(写真右4番目)。境内右手から灯台に近づける。昭和初期に立てられた重要な灯台であり、その存在を感じる以上に、『ウヅ鼻燈臺』と右から書かれた灯台のプレートに歴史を感じた(写真左4番目)。地図には、渦ノ鼻と載っていたことを思い出しながらしばらく灯台を見上げていた。

神社の階段を下りると、先ほどのカップルは、海岸へ降りる堤防の階段で、お弁当を広げて食べていた。ジュースで空腹は満たされていたが、少し羨ましく思いながらその横を通りUduhana9抜けようとしたとき、タイミング悪く!?先ほど飲んだジュースが胃から腸へ流れ込んだのか、大きなお腹の音となって聞こえた。カップルにも聞こえたかどうかはわからないが、再び恥ずかしい気持ちで海岸に出た私は、恥ずかしさも手伝い、黙々とレンズを広角に付け替えて灯台や大橋の姿をカメラに収め始めたのだが、時間は午後1時前。太陽はほぼ南にあり、逆光での撮影となり、お気に入りの写真は撮れそうにUduhana3無かった(写真右下)。

結局、馬島に滞在中カップル以外には、馬にも出会わなかったが、一匹のヘビが私の前を横切っていった。当たり前かもしれないけど、陸続きで無くてもヘビはいるんですね。ただマムシじゃ無くて良かった~。

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2009年8月 6日 (木)

波妻ノ鼻灯台(愛媛県)

Botantoudai 私が灯台を巡るようになったそもそものきっかけは、ドライブの目的地に灯台を選Namitsumanohanachizu1 んだことである。そのためなのか、これまでは車で移動して灯台を巡ることが多く、島へ渡っての訪問は確実に少なかった。そんな自分も、最近は島に立つ灯台への思いが強く、『灯台の立つ風景を訪ねてみませんか』のこちらのブログ(既に更新は終了しています)でもそのことを書いた。この春に佐田岬灯台を訪ね、愛Namitsumanohana2媛県の松山を通過する際、釣島灯台へ渡りたいと言う思い(地図右上:Mapfanより)があった。もちろん時間が無く不可能なのはわかっていたのであるが、その思いを持ちつつ今回紹介する波妻ノ鼻灯台(写真左上)に立ち寄り、西広島から山口県に向かって連なる島々(地図右中:Mapfanより)を眺めてみた。いずれゆっくりこれらの島を巡って行きたいと言う思いを込めて立ち寄ったのだった。Namitsumanohanachizu6

波妻ノ鼻灯台は、スポーツ関連施設の奥に立っている。坂道を登ったところに施設があるのだが、ゲートが設けられており、閉まっている場合は車が入れないだけではなく、不法侵入のように脇から入らなければならなくなる。幸い早朝にも関わらずゲートが開いており、あたかも職員の様に車を進めて、施設の駐車場に堂々Namitsumanohana5と駐車させていただき、そのまま裏山から続く波妻ノ鼻に踏み込んだ。少し奥まで進むと、比較的大きな木は伐採されていて、見晴らしが良く、ほぼ180度海上を見渡すことが出来た。ここから近くに見えるのは野惣那島や睦月島である(写真左中)。少し北に目をこらすと安居島らしき姿もあるが、どちらの方向にも、その後方に島々が連なっていることは十分に確Namitsumanohana3認できた。立ち寄ったのは早朝7時頃であり、まだ朝日の余韻が海上には漂い、灯台が薄い橙に染まっているのと同じように、海も春の霞が染まっているように見えた。

波妻ノ鼻灯台についての情報は持ち合わせていなかったのであるが、灯台のプレートはかなり浸食が進んでいて判読も難しい状態(写真右下)である。見晴らしが良い埼ではあるが、好んで訪ねる人は少ないかも知れない。

暖かな日が続いた4月初旬のこの日。緑が鮮やかに感じ始Namitsumanohana4める木々の葉や山つづじなど春を感じながら波妻ノ鼻灯台を訪ねた。海上に連なる島々を眺めて、いつの日かそれぞれの島へ渡ることが叶うようにと言う願いを持ちつつ訪ねたこの地ではあるが、目の前に広がる朝日を浴 びた灯台の立つ風景(写真左下)を、ただこの時は味わい楽しんでいた様な気がする。

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2009年7月17日 (金)

佐田岬灯台(愛媛県)

Botantoudaiどんな灯台でも訪ねる機会さえあれば、行ってみたいと思う。しかしそんな機会がSatamisaki9 なくても、早く訪ねたいと思う灯台がいくつかある。今回紹介する佐田岬灯台(写真右上)は、そんな灯台の一つであった。四国の西側で細長く九州大分に向かって延びる佐田岬の先端に立つ(地図左上:Mapfanより)立地条件こそが、私にその思いを抱かせていた。2009年の4月に広島県福山を訪ねる機会を持ち、私は迷わずにしまなみ街道を渡り、松山を超えて佐田岬まで足を伸ばす計画をたてたのだった。

春霞の晴れた日、満開を過ぎた桜を見ながらの心地よいドライブで佐田岬を目指した。既に紹介した女子鼻灯台室ヶ鼻灯台は後回しにして、とにかく早く佐田岬灯台がSatamisakichizu1 見たくて車を進めたのだが、山頂を縦断する様に走る197号線(地図左上:Mapfanより)は、左右に海の景色を見下ろしながら楽しめ、そんな私の気持ちを更に盛り上げてくれるドライブコースだった。

佐田岬の先端に近づくと道は狭くなり分岐している。私は地元案内表示に従って道を進Satamisaki3め、最後に駐車場にたどり着いた。南向きの駐車場で右手方向に、そこから先に続く岬と灯台の姿が一部確認できた(写真右二番目)。今から佐田岬灯台の立つ景色を見られると言うときめきを抑えつつ、大型の三脚を縛り付けた重いカメラリュックを背負い、不必要と思ったが杖も持って歩き始めた。灯台に続く小道は整備されてSatamisaki4 いて杖は必要なさそうであった。飲料自販機の近く以外にも所々に青いゴミかごが設置され、『ゴミを捨てるな』と書かれている。それを設置しなければならないという事実が少し悲しかった。

灯台への最後の岬を登る手前に、海岸が見渡せる場所がある。透き通った海の色が心地よく感じ、カメラを向けて(写真左二番目)いると、ご夫婦Satamisaki8と思われる二人が追い抜いて行った。お二人ともかなり早歩きのようだ。二人の後を追うように灯台へ向かうと、灯台が見下ろせる椿山へ登る道と、そのまま灯台に向かう道に分かれていた。お二人が椿山に向かったため、私はのんびりとカメラを向けながら灯台に近づいたのであるが、灯台手前の敷地で三脚を組んで撮影しSatamisaki6ていると、すぐにお二人はやって来て、そのまま灯台に向かった。結局しばらくお二人の姿が消えるまで、そこで待機することにしたのであるが、数分も経たない間に戻ってみえ、そして足早に帰り道に消えていった。

誰も居なくなった灯台手前の階段下から写真を撮って(写真右三番目)いると、神島灯台を思い出した。あの時も同じ様に霞んではいたが晴天だった。灯台の真下から見ると六角形の灯Satamisaki5塔は、遠くから見るよりも高く感じ、力強い。横に設置された黄金碆照射灯も、後方から見ると箱形であるが、前面から見ると六角形に見えるように作ら れていて、妙に感心してしまった(写真左三番目)。海上に向けて目をこらすと黄金碆もかろうじて見ることができた。

椿山へ登る途中で木々の間から写真を撮った(写真右下)。ちょうど灯台と同じ高さで、周Satamisaki7辺のイメージもつかみやすい。続いて椿山に登ると、眼 下に灯台の姿が際立っている(写真左下)。西向きに見下ろしているわけであり、まだ午前11時前であるが、夕焼けのこの景色を想像すると、このままその時間までいたいと思った。しかし女子鼻や室ヶ鼻灯台も訪ねて今日中に自宅に戻らねばならない。春霞であるが故に、夕焼けも難しいかも・・・などと自分に言い聞かせて帰路につくことにした。帰りの坂道は、そんな思いに加えて、重いリュックが足取りを重くした。杖を持ってきて良かったのかもしれない。

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2009年6月10日 (水)

襖鼻灯台(愛媛県)

Botantoudai愛媛と言えば、やはり『みかん』である。佐田岬の灯台を何カ所か巡る中、見事なFusumahana1 までに山の斜面に作られたみかん畑の多さには驚かされた。特に今回記事にした襖鼻灯台(写真右上)への道沿いはほとんどみかん畑であり、その記事も含めてまとめることにした。

佐田岬灯台を最初に訪ね、その帰り道(地図左上:MapFanより)に幾つかの灯台に立ち寄ったのであるが、最初に向かったのが襖鼻灯台である。既にお昼を過ぎFusumahanachizu9 ていたがあまり空腹を感じないため、立ち寄ったパーキング(写真右二番目の左)で売られていた伊方の『じゃこてん』をつまむことにした。その時店頭に並ぶオレンジ色に目が惹かれた。『佐田岬段々畑育ち』と肩書きが書かれた『伊方いよかんゼリー』(写真右中の右)である。私はオレンジ色が好きである上に、『うまいがぜ』と書かれFusumahana4ていれば買うしかない。思い返してみると、既にこの時から『いよかん』モードに入っていたのかも知れFusumahana5ない。

『じゃこてん』と『いよかんゼリー』でお腹も満足して、襖鼻へ続く細い道を走ったのであるが、とにかくみかん畑の多さに驚いた。狭い道の斜面にはみかん畑からつながる収穫用のレールが延びている(写真左中)。襖鼻灯台へFusumahana6入る道は、そんなみかん畑が続く鼻の先を回り込む様につながる道の途中にあった。少し離れた所に車を止めて歩く道にもみかん畑があり、足元には『いよかん』が転がって いる(写真右三番目)。先端に向かっている道だから迷いは無かったが、斜面の一部があぜ道となっている程度の道である。少しFusumahana8_2Fusumahana7進むとすぐに灯台の後ろ姿が見えた。灯台の周辺は草木が低く空が見渡せるが、周辺は木々に覆われ、前日夕暮れ時に訪ねて少しうす暗く寂しく感じた来島梶取鼻灯台に似ている。 正面から見ると照射灯の部分が立派で、流れる様なデザインで迫力を感じた(写真左下)。

Fusumahana3しばらく灯台を見上げていたが、海は見えないため、全体が見渡せる場所まで移動することにした。と言っても徒歩では、視界はほとんど変わらないため結局襖鼻全体が見渡せる場所まで車で戻ることになった。途中何度も斜面に作られたみかん畑を見たが、この日4月初旬にしては暑く感じFusumahana2る日ざしであったこともあり、冬の間もこうして段々畑には十分な日が注いでいるのだと感じ、『いよかん』がたくましく育つはずだ~と納得し、『うまいがぜ』の言葉を思い出しながら襖鼻に立つ灯台を眺めていた(写真右下)。

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2009年5月17日 (日)

室ヶ鼻灯台(愛媛県)

Botantoudai今年のゴールデンウイーク期間中、各地の観光地が賑わっている様子がTVでMurogahana3 報じられていたが、そんな中、弘前の桜が満開であると言う話題に惹かれてしまった。4月の初めに愛媛県の佐田岬を訪ねたのであるが、今回紹介する室ヶ鼻灯台(写真右上)周辺の桜は既に葉桜に変わりつつあった。『弘前は今満開か~』と狭い日本列島が南北に延びていることを再認識しつつ、1ヶ月経った今、改めて新年度の始まりに良い旅が出来 たことを思い返してしまった。

Murogahanachizu2室ヶ鼻灯台は、愛媛県伊方町の南側で、先に紹介した女子鼻灯台の一つ東側の伊方港に接する埼に立っている(地図左上:MapFanより)。佐田岬半島の先端、佐田岬灯台を訪ねた後、半島に立ついくつかの灯台にも立ち寄り、最後にこの室ヶ鼻灯台を訪ねた。山の斜面に並ぶみかん畑を貫くように細い道がつながっている。収穫の時期には車が通り抜けするのも大変そうであるが、埼を回って西に向かう道からはMurogahanachizu1 途中で分岐して灯台につながっていた。(地図右中:国土地理院より)。それにしてもみかん畑の多さには驚かされる。

道の終点が室ヶ鼻であるが、見晴らしが良く、暖かい春の日ざしも加わり、実に気持ち良く感じた。近くにはプールもあり地元の人に親しまれている場所であることがわかる。まずはプール近くの駐車場まで行き、春の日ざしに向かって灯台を見上げるようにして写真を撮った(写真左中)。灯台の後方にはそれほど大きくないが桜の木が立ち並び、薄いピンMurogahana4ク色の花が満開を過ぎて、既に葉桜に変わりつつある(写真右下)。も う少し早ければ、濃淡だけの和的な桜を楽しめたかもしれないが、暖かな春の日ざしには、新緑の方が似合う気もした。

考えてみると、これまでに桜の咲く季節に灯台を訪ねる機会はほとんどない。一度だけ桜を狙って田曽埼灯台を訪ねたことがあるが、小雨まじりの曇り空で早 々に引き上げて、お気に入りの写真も撮れなかった。今回の室ヶ鼻灯台は桜を狙って訪ねたわけではなく、その意味では少しタイミングが遅れたとは言うものの、嬉しい予想外の 出迎えであった(写真左下)。Murogahana5_2

室ヶ鼻は、佐田岬半島としては、かなり東に位置して伊方の町に近い。この日の朝に市内を通り抜けしたが、その際地元の高校生と思われる通学中の制服姿とすれ違った。その中には、新入生と一目でわかる真新しい制服姿もあった。男子は最近珍しくなった爪入りの学生服だった。室ヶ鼻灯台からの帰りに再び町を通り抜けしたのだが、今度は下校時の同じ学生服姿を目にした。私が灯台巡りをしてきた時間学校にいたことになる。私自身が、春の明るく暖かい日ざしの中、充実した灯台巡りをしてくることが出来たためか、彼らも一日がんばってきたのだと思えて、何故か温かい目で見ていた。

Murogahana6新年度の始まりとなる、4月の初めに一日だけであったが、幸いにも佐田岬の灯台を巡る機会が持て、少し時期は遅れていたが桜咲く室ヶ鼻灯台を青空の下で訪ねることが出来た。更に普段目にしていても気にも留めなかった学生服姿にまで春を感じて心が少し膨らんだ。この新しい年度始めは、私にとって忘れられないものとなるような気がした。

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2009年4月26日 (日)

来島梶取鼻灯台(愛媛県)

Botantoudai私は、親族が高知県に住む関係で、瀬戸大橋や鳴門大橋を使って四国に入るKijimakajitorihana2_2 ことが多いのだが、今回は愛媛を訪ねると言うことで、初めて「しまなみ街道」を渡った。夕暮れ迫る島々を結ぶ橋を渡りながら(写真左上)進んでいくと、他の二つの本四大橋とは異なる性格の道であることが感じられ、街道と名前が付いている事にも納得であった。もし陸続きであれば、こうやって街から街へと道は延びていたのかもしれない。

今回紹介する来島梶取鼻灯台(写真右上)は、来島と言う名が付いているが、来島海峡から離れ、西側の七五三ヶ浦近くに立つ(地図右 中:MapFanより-地図上白 灯台となっている)。しまなみ街道を渡りKijimakajitorihana1四国に入ったのが、午後5時過ぎで、そのまま来島梶取鼻灯台を目指した。既に日は低く、春の霞んだ空を朱色に染めていたが、山間に入ると薄暗い。更に灯台に続く道は入り組みカーブが続き、舗装はされているがかなり狭い。うす暗い道を慎重に進んだが、対向車どころか一台の車を見ることもなかった。やがて道は灯台に続くと思われる少し広 い場所で行き止まりとなった。いつものようにカメラリュックを背負って準備を始めたのだが、まったく人の気配を感じることもなく、念のため護身用を兼ねて登山用の杖を持参することにした。Kijimakajitorihanachizu5_2

灯台までの道は、予想以上に整っているのだろうが、うす暗い(写真左下)ためか落ち着かない。『ガサッ』と言う枯れ葉の音がすると、異様に警戒してしまう。こう言った埼や岬の奥に踏み込んだことは何度もあるのだが、やはり薄暗さが神経を過敏にしているようだ。数分で灯台の立つ広場に出るが、ここだけはぽっかりと空が見えるため、まだ他に比べて明るかった(写真右下)。灯台はよく見る形なのだが、下段と上段の二つのリングがアクセントになっていて、比較的大きく感じられる。

Kijimakajitorihana4 四国愛媛に入って最初に訪ねた灯台であるが、既に黄昏時でのんびりと味わうと言う余裕はなかった。いや素直に言えば、薄暗く不気味で、どことなく怖さを感じて長居したくなかったのが本音かもしれない。10分ほどの滞在で今宵の宿泊先である今治市内に向けて移動することにした。

より暗くなった狭い道をヘッドライトを点灯させて移動したのだが、それでもまだ周囲の景色は確認することができた。ゆっくりと車を進めていると、初めて一台の軽トラックとすKijimakajitorihana3れ違った。こちらが少し路肩によって通り過ぎたのだが、その時運転するおじさんが軽く手を挙げてくれたのが見えた。その動作と言うよりも、おじさんの存在に安堵感を覚えた気がする。何となく気持ちが軽くなり、そのまま車を進めると、来るときには気づかなかった南西側の海岸沿いにある小さな砂浜が見えた。陸続きからでは見ることの出来ない小さな浜辺が、まるでプライベートビーチの様にも見えて魅力的に感じた。『誰もいないあの海岸で、のんびり出来たら気持ちいいだろうな~』などと、先ほどまでの小心者の自分から一変していた。

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