江ノ島灯台(神奈川県)
今回は、江ノ島灯台を紹介する。と言っても灯台としてより観光地として有名である江ノ島展望塔の紹介になるのかもしれない。語らずとも多くの人が知っている灯台であるが、不思議なことに、登れる灯台としては、どの灯台のサイトにもあげられておらず、私も紹介していない。やはり灯台ではなく展望塔であり、民間灯台として認識されているからであろう。
雨はあがっていたが、梅雨に入った6月に訪ねた。毎年のことであるが、今年も職員旅行中の一日、私は自由行動をさせてもらい、鎌倉などのあじさいの名所を訪ねた後に、江ノ電に乗り継いで訪れた。梅雨の時期で平日であったが、さすが関東圏の観光地で、多くの人が訪ねていた。鎌倉では小雨だったが、途中から雨があがり薄日がさす蒸し暑い中、江ノ島に向かった。遠い昔に訪ねた記憶はあるが、こんなに歩いたっけ?と思う程度に距離はある。と言ってもいつもの灯台巡りに比べたら近いものである。特に両サイドに連なるみやげ物屋や海産物店、食事処など見て歩くと時間は感じなかった。しかし、江ノ島に渡ってからはさすがに登りである。いつもの灯台巡りも当然登りなのであるが、観光地とわかっているだけに、いつもより登りは遠く感じた気がする。
展望塔のある、つまり灯台のある塔に向かうためには入園料が必要となる。更に展望塔に上がるとなると別に料金がかかる。灯台巡りでお金を払うという行為は滅多に無い。今年は年明け早々に訪ねた潮岬灯台で駐車場代と入場料を払ったが、それでも料金が必要と言う感覚は、何となく受け入れがたい。とは言え、ここまで来たのであるから、どちらも支払って展望塔の最上部から灯台を見上げてみた。残念ながら照射器は見えなかった。前述に料金の事で愚痴っぽく書いてしまったが、確かにここからの眺めは素晴らしい。梅雨空の下ではあるが、湘南近辺を見渡すことができ、晴天であればその価値は更に高まるはずである。
この日は職員と共に夕食の予定があったが、まだ時間も余裕であり、しばらくせっかく入った庭園を散策したりして時間を過ごした。約1時間ほどの滞在で、去ることにしたが、いつもの灯台から立ち去るときのような感情ではなく、後ろを何度も振り返るようなことはなかった。
江ノ島灯台と言う名前より、江ノ島、展望塔、灯台が付いている、と言ったイメージであり、やはり観光地である。それでも歴史は私よりも古く、既にこの展望塔も新しくされた物である。自分はその姿を写真でしか見ていないが、旧展望塔灯台の姿の方が、観光地っぽい感じがした。江ノ島の上で見かけた、ブラジル原産の名前を忘れたが、赤い花が咲く木が何故か印象に残り、しばらくは江ノ島と聞くとこの木を思い出しそうである。
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